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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2009-09

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強制女装考 第二回(1)


 第二回  「女装」の類型化(1)

 さて、やや結論を急ぎすぎた感があります。そもそも「単なる女装」とは何か、「女装少年」とは何か、「強制女装」とは何か、定義もされていない状態では、読んでくださっている方も戸惑われることでしょう。ここで一度、まとめておきたいと思います。

 単なる女装とは、もちろん男性が女性の服を着ることです。スカートに限らず、例えば女物のブラウス、ジーンズ、肌着、さらには袴や浴衣まで、女物の服を着れば、それは女装になります。逆にキルト・スカートのように、スカートであってもそれが社会的に(または着用者の心理的に)男物であると認識されていれば、それは女装には含まれません。

 この「女装」には、本当に多くのケースが含まれるので、ここでは総括的な単語として用います。
 つまり、早乙女太一さんが妖艶な女形を演じるのも、江戸川コナンが犯人を追うために歩美と服を交換するのも、見苦しい中年男性芸人がセーラー服でテレビに姿を見せるのも、美少年が股を開いて男を誘惑するためにひらひらのベビードールを着るのも、全てひとくくりに「女装」です。美醜も必要性も問いません。

 次に、このカテゴリを細分化します。
 大空ひばりくんや宮前拓くん、あるいは性転換をされるNHの方のように、自分の性別は女であると認識し、男性が好きで、女性の服を着ているのが自然であると認識しているタイプの女装少年もいます。渡良瀬準のように、18禁ゲームに登場する準ヒロイン的立場の女装少年にも、このタイプが多いような気がします。これを仮に、「TS型女装」としておきましょう。TSとはTrans Sexual、つまり自己の肉体の性に対して違和感を感じる、性同一性障害の類型の一つです。

 ──性同一性障害についての類型を引用する以上、これについても若干の補足をしておきましょう。やや古い知識になりますが、ご了承下さい。
 まず、人間は自己のイメージとして、自己同一性Identityというものを持っています。それは自分の名前、民族、国籍、性格など多岐にわたりますが、このうち性別に関わる者を性自認Gender Identityと呼びます。性同一性障害という状態は、この性自認が肉体の性と異なる状態で、結果として自身の肉体や、社会的に与えられる役割に違和感を覚えます。これは状態の程度に応じて、自己の肉体に違和感を感じる“TS(Transsexual)”、社会的違和感を感じる“TG(Transgender)”、単に異性の服を嗜好する“TV(Transvestite)”に区分されます──

 TS型女装の場合、自分は女性であると信じており、かつ肉体が男性であるがゆえに齟齬が生じるのであって、その人が女性の服を着るのは、むしろ自然なことにあたります。ですから、彼らが女性の服を着ていることをもって女装と呼ぶことはできない、と考えられます


          (続く)

  * * *

 コメント、どうもありがとうございます。
 神無月の描く男性(タチ)は、基本的にワイルド&筋肉質です。神無月にとっての理想の男性(爆)ですから。
 FC2小説に掲載しているBL小説「敗北宣言」でも、ワイルド(というよりデンジャー)な少年が登場します。こちらも女装少年が出てきますので、興味がある方は読んでみてくださいな。

 ではでは。

「隣人」より愛をこめて(2)

 神無月です。

 先日公開した「隣人」のイラスト、着色Ver.です。
Rinjin1c


 お話の後のなんとない日常を描いてみました。

「ちょっと脩司、ご飯できたよ。ほら、さっさと片付けて。今朝だってろくに食べてないんだから」
「はいはい。……しっかしお前、ずいぶん手荒になったよな。前は俺が一区切りつくまで、待っててくれたのにさ」
「だって、待っててもちっとも終わらないじゃないか。いいから、早く来てよ。ご飯冷めるよ」
「ちぇっ。……あー、ここをこうして、この色だと、うーん……」
「ホントにもう。絵とぼくと、どっちが大切なのさ?」

 ……こんな感じでしょうか?

 秋生くんは世話女房と言うより、むしろ脩司を尻に敷きそうです。対するに、脩司はごっついですねぇ。BLというより、どっちかというとガチホモっぽい感じでしょうか。

 ではでは。最近SM色の抜けかけている神無月でした。

ある日突然に……。

 神無月です。
 何だか突然アクセス数が激増して、びっくりしております。どこか別のサイトで紹介されたのでしょうか……うーん……。
 なにはともあれ、初めましての方は初めまして。妙なサイトではありますが、趣味の合う方はお付き合い下さいませ。

 それはそうと、この週末はほとんどFC2小説の方にかかりきりでした。あちらは「神有月」のペンネームで、ホラー小説やらBL(?)小説やらを書いておりますので、よろしければお立ち寄り下さい。

 ではでは。新作の準備に手間取っている神無月でした。

『隣人』より愛をこめて(?)

 神無月です。

 今日は難しい話はなしに、久々のイラスト公開です。そういえば、モノクロイラストを公開するのは初めてですね。
Rinjin1

場面は『隣人』より、脩司と秋生。脩司のエプロンは絵を描くときに服を汚さないためのもので、秋生のエプロンは料理用です。なお、とぢらも黒髪ですよ。
 神無月の描く「男」は全体的にBL小説の挿絵みたいな感じですが、まぁ『隣人』自体BL小説の変形みたいなものなので、問題ない……かな。

 というか、皆さんBL小説とかって読むのでしょうか。男性が女性としての役割を与えられている点では女装小説と通じるものがあるのですが、どうなんでしょ。
 ではでは。今週もサイト更新をさぼっている神無月でした。

強制女装考 第一回(3)


 第一回 女装について(3)


 いくつか例が出そろったところで、女性化願望度に応じて類型化してみたいと思います。もちろん、類型化という作業自体が、本来ならばそれぞれ異なるものを恣意的な基準を設けて区分する行為ですから、一概に当てはめるのは危険ですけれど、それでも一定の指標にはなるかと思います。
 なお、タイプの後に例となる人物を挙げています。いずれも一時的女装ではなく、作品全般にわたって何度も女装を行うキャラクターです。
 1.自ら進んで女装し、女性化願望、あるいは女性としての意識を持っているタイプ。
 大空ひばり、章姫一期、宮前拓
 2.自ら進んで女装するが、男性としての意識は持っているタイプ。
 白原充(少女少年Ⅳ)、桜坂光、ドリアン・レッド・グローリア伯爵
 3.必要に迫られて女装するが、女装に対しては嫌悪を示さないタイプ。
 少女少年の主人公全般、姫川基、河野亨(プリ・プリ)、四方谷裕史郎(同)
 4.女装に対して羞恥・嫌悪を示すタイプ。
 豊美琴(プリ・プリ)
 この辺りですか。
 ここまで来ましたが、中には「おやっ」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。そうです。成人向けコミックにおける、いわゆる「女装少年」が抜けています。これについての考察はまた後回しにしますが、成人向けコミックに言う「女装少年」は、仮想少女としての役割を与えられているだけで、「少年」性に乏しい。ひどい言い方をすれば、全ての作品がそうだとは言いませんが、キャラクターが弱く、いかにも青年向けコミック的な「男性から犯される」だけのキャラクターしか与えられていないようにさえ感じるのです。

 さて、ここまで列挙してきたのは、いずれも「女装少年」という呼称でくくられるカテゴリであって、強制女装には当たらないものばかりです。強制女装であれば、上に挙げた類型のうち(4)に当たるのですが、そこに挙げられているのは豊美琴ただ一人。いちおう「強制女装」と言えなくもないですが、これでは普遍化のしようがありません。しかも彼の場合、というか「プリ・プリ」という作品の場合、前述の通り女装は二次的なものに留まっているので、そこから「強制女装」に関する何かを引き出すのは、いささか無理があります。
 勢いで「女装少年」について語ってしまいましたが、本筋であれば、まずは「強制女装」についての定義をしてからと言うのが順番でしょう。そこで、次回からは「強制女装」とはなにかをもう一度定義し直します。その上で、今回語った「女装少年」について振り返ってみる形をとりたいと思います。
(タイトルと内容がずいぶん違いますが、とりあえず「導入部」と言うことでお許し下さい)

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