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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2010-02

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サイトちょこっと更新。

 神無月です。
 サイトをほんのり更新しました。といっても、ブログのHit記念イラストをまとめただけですが。

 次回作は現在詰まり中なので、これからは時たまリハビリ的に「女児転生」を更新していきたいと思います。ではでは。

『女児転生』 第一章(13)

 お久しぶりです、神無月です。長らく更新が滞っており、申し訳ありませんでした。

 久々の更新は、ブログ連載小説『女児転生』の続きから。久しぶりすぎて内容を忘れてしまった! という方も多いでしょうが、高校生の男の子が色々言いくるめられて女子小学生の制服を着せられ、クラスメイトの待つ教室に連行されてきた場面です。では、スタート。

 (13)

 しかも俺の前では、40名のクラスメートたちが俺の「自己紹介」をいまかいまかと待ちかまえている。逃げ隠れしようもない状態で、こんな小学生のような制服を着せられたあげく、自己紹介をしなければならないだなんて。
 しかし、自己紹介をしなければ、いつまでもこんなところに立たされたままになってしまう。いずれにしてもやらなければならないことならば、さっさと済ませてしまいたい。
「み、皆さん、初めまして……」
 精いっぱい落ち着けているはずの声は、まるで泣いているように震えていた。
「俺の……俺の、名前は……」
「俺は、じゃないでしょ? 小学生の女の子なら、自分のことは名前で呼ばなきゃおかしいんじゃないかしら?」
 背後から、先生のきつい一言。俺は泣きそうになった。しかし背後から、さらなる追い打ちがかけられる。
「そうね、その外見で武志君って言うのもおかしな話だから、新しく、もっと可愛い名前を付けてあげましょうね。みんな、どんな名前が良いと思う? 良い名前を思いついた人は、どんどん手を挙げてちょうだい」
 先生がそう言った途端、
「はーい!」
 授業の時の倍増しの数の手が、授業の時の百倍増しくらいのテンションで一斉に挙がった。そして次々と、恥ずかしい名前の案が挙がっていく。
「スタンダードに武美ちゃんで」
「やっぱり女の子らしく美樹ちゃんとか」
「いっそ開き直って瑠奈ちゃんなんかどうだ」
 勝手に開き直らせるな馬鹿野郎。どいつもこいつも他人事だと思って、いかにも女の子女の子した名前ばかり付けやがる。しかしやがて、
「愛美ちゃんなんて、どうかしら」
 莉子が提案した意見が、大勢の同意を得ていった。もしかしたら、俺に女装をさせることに成功した流れで、クラス内のイニシアチブをとったのかも知れない。このデマゴーグが。
「それじゃ、山野君。これからあなたの名前は、愛美ちゃんよ。良かったわね、こんなに可愛い名前を考えてもらえて。ほら、みんなにちゃんとお礼を言いなさい」
「ふっ……ふざけんなっ!」
 俺は思わず、今の姿も忘れて絶叫した。ばんっ、と教卓を叩き、
「人にこんな恥ずかしい服着せたあげく、女の子扱いして変な名前つけやがって。俺が本当に、こんな女の子みたいな格好をしたがっていると思ってんのかよ!」
 精いっぱい大音声で叫んだつもりが、最後のほうは語尾が震えていた。……泣いてるのだ。泣くつもりはなかったのに、悔しくて、恥ずかしくて、情け無くて、涙をこらえることが出来なかった。
 俺の叫びを聞いて、先ほどまで熱に浮かされていたようだった教室は、しんと静まりかえる。こいつらだって、馬鹿じゃない。俺が真剣に嫌がっていることくらい、本当は判っているはずだ。
「……着替えてくる」
 そう言って、俺は自分の机に向かおうとした。そこには莉子が運んできたのか、俺のバッグがおいてある。中には、着替えの男子制服が入っているはずだ。
 しかしそのとき、
「待ちなさい、山野君」
 不意に背後から襟首をつかまれると、直後、お尻に凄まじい激痛が走った。
「ああああっ!」
 あまりの痛みとショックに、膝ががくん、と折れた。倒れ込んだ拍子に膝を床に打ちつけ、俺は両手をついて床に倒れ込む。背後から、狂気さえ感じさせる先生の声が、粘りを帯びて響いた。
「駄目でしょー? 恥ずかしいからって、みんなが考えてくれたのを無下にするようなことを言っちゃ、ねぇ? いい加減、自分に素直になりなさい。素直でない子は……」
 一拍の間に、俺はぞっとした。直後、四つん這いになった俺のスカートが、先生の手によってめくり上げられる。俺が無理矢理穿かされたお子様ショーツが、クラスメイトの眼前に晒される。
 そして、
「お仕置きよ」
「きゃあああああっ!」
 凄まじい音と同時、閉じた視界の奥に光が瞬いた。ひっぱたかれた瞬間に感じた激痛のあとに、じわじわとした痛みが残った。
「うっ、ひっ、ひぐっ…………!」
 こらえきれず、涙が出てきた。痛みと情けなさに、問答無用で自分が悪いのだと認識してしまう。理屈で考えれば、悪いのは先生のはずなのに。
 しかしそんな理屈を正当化するように、先生は、
「ほらみんな……見て」
 あろう事か、俺のショーツの下からペニスを引きずり出した!
「きゃああっ!」
 たちまち女子から悲鳴が上がる。
「なにするんだよぉっ!」
 俺は慌てて叫んだ。あまりにも情け無い声しか出なかった。クラス全員の前で自らの性器を露出させられた屈辱に、俺は歯を食いしばった。
 恥ずかしいことに、俺のペニスは未だ皮をかぶったままだ。何度か剥こうとしたのだが、亀頭の皮膚が弱いらしく、パンツに擦れてすぐに痛くなってしまう。そのため今も、服を着せたように皮をかぶせたままなのだ。
 いや、包茎のほうはこの際どうでも良い──どうでも良くはないが、それよりももっと大きな問題があった。もしもそれが、他の奴らにばれたら……!
「勃ってた……な?」
 誰かが──俺がもっとも恐れていたことを、ぼそりと口にした。
「ああ。判りにくいけど、勃ってるとしか思えない大きさだったよな」
「え……なに?」
 男子の間でひそひそと囁かれる言葉。女子は今ひとつ要領を得ないでいる生徒がいるのか、さらに小さな声でひそひそと、囁きかわす声が教室内の空気を揺らす。

 最悪だ。

 これだけは、知られたくなかったのに。先生は、俺のショーツからペニスを引きずり出す直前、スカートの陰に隠れるようにしてペニスを擦っていた。そのせいで、俺のペニスは少し勃起してしまったのである。
 しかし──クラスメイトがこれを見てどう思ったかなど、一々説明するまでもない。
「うわ……やっぱり山野って、そういう趣味が……」
「女の子の服を着て、あそこを……うわっ、やっだー……」
「さんざん嫌だのなんだの言ってたのは、要するに、自分が女装して昂奮するような変態だって知られたくなかったからなんだな……」
 悪意と軽蔑と嘲笑に満ちたさざめきが満ちた。
 すべては先生の計画通り。
 もはや逃げ場のない状況の下、俺はしずかに、涙をこぼし続けた。

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