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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2009-09

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月夜哉 序章


 序章  闇の夜は

「久しぶりだな、ジョウガ」
「あら、ガドウ。珍しいわね。貴方の方から来てくれるなんて」
「なに、ミチナガに呼びつけられたんだ。聞いたぞ。“スレイブ”が足りないそうだな?」
「なぁんだ。オーナーに呼ばれただけだったの。残念だわ。……それはそうと“スレイブ”の件だけど、べつに足りない、って訳じゃないのよ。ちゃんと、半年分は揃っているもの」
「6人か。少ないな。しかも、どうせ後半が足りないんだろう?」
「いちおう“霜月”はいるわ。でも、そうね。“文月”からさきは“霜月”一人しかいないのよ。そのせいで、お客がだいぶん飽きてるのには違いないわ。オーナーが“スレイブ”を補充したがっているのは、そのせいね」
「……“霜月”ひとりいれば十分だと思うが?」
「それだと“霜月”の負担が大きすぎるし、それに、“霜月”が受け付けているの以外にも、ハードなプレイを好む客はいるのよ。だから、できれば“文月”以降の“スレイブ”を、誰か見繕ってきて欲しいの」
「ふぅん……おい、確か少し前に、“神無”がいたな。あいつはどうした?」
「逃げたのよ。ずいぶんいろいろ手をかけたし、お客にも好評だったんだけど、ね。どうも“姿見”が手引きして、逃がしたらしいわ。彼女もろとも、もっか行方不明」
「“姿見”もいなくなったのか。それは惜しいな」
「ええ。……何よ、ずいぶん残念そうな顔ね」
「いや、別に。……とすると、連れてくるのは男の方が良いか? さすがにすぐに“神無”の後釜に据えるわけにはいかないだろうが……」
「ええ。さすがに“師走”は無理でしょうけれど、できれば“葉月”になれるような人がいい。そんなわけで、割と可愛い顔立ちの男の子を頼むわ」
「男が好きという客の考えることは、よく判らんな。男がいいなら、女の格好なんかさせるのは、意味無いだろうに」
「あら、両刀遣いのあなたに言われてもね。じゃ、頼んだわよ。報酬は、後でオーナーから受け取って頂戴」
「了解。……と、その前に今日は久々の“ショウ”を見ていくか。今日は誰が出る?」
「今日は“霜月”以外、全員出るわよ。今日は“霜月”、アレの日が近いから出られないのよ。まずは“睦月”と“弥生”が二人で出て、その後“卯月”と“水無”、最後に“皐月”が締め。最後まで、見ていくでしょ?」
「いや、男の“スレイブ”には興味ないんでな。“弥生”まで見たら帰るよ。……ああ、帰り際、“霜月”に挨拶してもいいか? いちおう俺がスカウトしてきた“スレイブ”のひとりだ」
「ええ、いいわよ。それじゃあガドウ、ごゆっくり。一夜の“ショウ”を楽しんでね」
「そうする。じゃあな」
 …………

「久々の狩りか。さて、どのような手を使ったものかな……」

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