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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2009-04

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体験入学 第三章(10)


(10)

 水泳部で鍛えた身体に、少年のような面差し。柚川知香は中学校で、この年にしてすでに、レズのタチとして有名だったらしい。
 そして彼女は、SMクラブにも顔が利いていた。付き合っている女の子のひとりがSMクラブと繋がりがあり、その紹介でSMクラブの会合に参加した知香は、その会長にひどく気に入られたのである。そうして知香は、このマンションの一室を提供されていたのだ。
「可愛いものは好き。でも、あたしは可愛くはなれない。家の中では可愛い服を着てみるけど、やっぱり自分でも可愛くないことは判るの。だから可愛い子を見ると、私のものにしたくなる。私の言うことをきかせたくなる。あたしがどんなに虐めても、あたしから離れられなくなるようにしたくなる。……判るでしょ、兄ぃ」
 知香はベッドに横たわり、腰から下に毛布を掛けた状態で、隣に仰向けになっている兄に話しかける。
 歪んだ感情のすえに辿り着いた、彼女なりの妥協。自分が可愛くなることが叶わぬならば、可愛い子を所有し、独占し、管理したい。そんな欲望だ。それが、知香の行動原理だった。
「あ、あ、あぁ、もぅ、ゆるし、あぁ!」
 だがすでに武生は、彼女の言葉を聞いているのかどうかさえ定かではない。彼がいま着ているのは、前が大きく開いたピンクのベビー・ドールに、お揃いのTバックショーツ。そして乳首とペニスには、先ほどとは違う三点ローターが取り付けられている。使用者の体温・心拍数を感知して、自動的に「イきそうでイけない」状態を維持する、高級SMクラブでさえ滅多に置いてない一品である。このマンションにおいてあるのは、いわば試供品としておかれているものだ。
 その威力は絶大で、先ほどから武生はもう、半狂乱状態でよがるだけだ。それを見た知香は、軽く眉をしかめた。
「凄いのは凄いけど、こんなのじゃつまらないわね」
 ぱちんとスイッチを切ると、途端に武生は脱力して、大きな喘ぎ声を漏らす。そんな彼に、知香は冷たく着替えを命じた。
「っ、くっ、今度は、なに……?」
 この期におよんで、武生は妹を睨み付けた。正気を奪うほど激しい責めの後だというのに、まだ、抵抗する気が残っていたようだ。知香は嬉しかった。ここであっさり屈服し、快楽に溺れるだけの奴隷に成り下がったとしたら、彼女はこれ以上、兄を虐める気はしなかったろう。
 だけど、最初からあまり強い刺激を与えすぎては、多分兄は壊れて、完全な奴隷に成り下がってしまう。やはり、美味しいものはゆっくり食べないと。知香は、ゆっくりと兄のプライドを崩していくことにした。
 妹の命令で、ふたたび裸になった武生に渡されたのは、真っ白なストッキングとガーターリング、そして、コルセットのようなスリーインワン。ペ*スを露出させたままでそれらを着用し終えた武生に、最後に渡されたのは、予想通り純白のヴェールだった。それを髪の毛に止めた武生に、知香は笑う。
「ふふ、兄ぃは今日この日、あたしと契りを結んだ花嫁よ。新婚初夜だもの。花婿としては、せいぜい花嫁を可愛がってあげないとね?」
 知香はここで、腰から下を隠している布団をはぎ取った。彼女の股間にあるのは、武生のものよりやや大ぶりな、それでも平均よりは小さめのペ*スを摸した、ディルドーと呼ばれる器具。
 それを見て怯える武生の表情こそが、彼女にとって最高の喜びだった。
「さぁ……可愛がってあげるわ。後戻りできない女としての快楽を、兄ぃの身体に刻みつけてあげる」

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