2ntブログ

十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2010-06

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『女児転生』 第二章(7)

 この「十月兔」でも、」男性がオムツをあてられた上で女の子用のベビー服を着せられるというシチュエーションを多く書いていますが、海外においてもこうした性嗜好はなかなか発展しているようです。たとえば「sissy baby」などのキーワードをもとに「youtube」を検索すると、男性がピンクのフリフリベビードレスを着ている姿が出てきたりします。
 これらの動画、衣装は非常に可愛いのですが、いかんせん羞じらいがないのが難点。ピンクのフリフリを着せられたごつい男が、楽しげにひょこひょことお尻を揺らしているのでは、今ひとつ萌えません。
 また、男の子が可愛い女児用のベビードレスを着せられるというシチュエーションの絵もあり、一時期はとあるブログで和訳紹介されたりもしていたのですが、最近は撤去されたようです。残念。

 さて、前置きが長くなりましたが、『女児転生』をどうぞ。

  * * *

  (7)

 玄関のドアが開き、二人の少女と向かい合う。二人とも秋穂ちゃんと同じくらいの背丈で、アリナと呼ばれた眼鏡少女の方が、やや背が高い。二人は入ってすぐに俺を見たが、その目がみるみるうちに丸くなり、
「あははははっ、誰よこの子!」
 ご近所中に響き渡るんじゃないかと思ってしまうほどの馬鹿笑いが、爆発した。笑ったのは、フユカと呼ばれた少女の方だった。彼女は片方の手で腹を押さえ、もう片方の手で俺を指さして、
「あはっ、あははははっ、なによ秋穂ったら、近所のお兄ちゃんと一緒にいるって、くくっ、近くのお誕生日会から女の子を引っ張ってきた、の間違いじゃない?」
「ちょっと失礼よ、フユカ」アリナは眉をひそめて俺を見つめ、「ごめんなさい、この子がへんなことを言って。アリナが言いたくなるのも無理はないけど、でも、初対面の人にいう言葉じゃないものね」
「い、いや、その…………」
 俺は口ごもった。ひどい言われようだったが、そう言われても、仕方がない状況だった。何せいまの俺の格好と来たら──
 ピンクのワンピース。長袖は先に行くに従って扇状に広がり、袖口にはリボンがついている。肩のあたりはふくらんで、ひだ(秋穂ちゃんは「シャーリング」と言っていたが)がたっぷりと寄せられ、首元には白い丸襟。背中にはおおきなリボンがついていて、裾に白いフリルがついたスカートの丈は、極限まで短くされている。ほとんど、丈の長いシャツ一枚でいるような気分だった。
 ワンピースの下から伸びる脚には、リボン通しが施された白いニーソックスを穿き、さらに室内だというのに赤いエナメルの室内履きを穿いている。一方で髪の毛には、ハート型のアクセサリーが二つついていて、それぞれ頭のてっぺんで髪を一房留めていた。
 さらにワンピースの上には、ふりふりのついた真っ白いエプロン。胸のあたりはハートが二つ並ぶようなデザインになっていて、いかにも実用向きではない。
 いまの俺は、およそ男子高校生には見えない──それこそもってフユカの言ったように、お誕生日会を抜け出してきた女の子のような服装だったのだ。
 小学生の少女二人の前で、こんな格好をしなければならないなんて。屈辱に全身が震えたが、
「ちょっと、お隣のお兄ちゃん? いつまでそこに立ってるつもり? 早く、秋穂ちゃんの部屋に案内しなさいよ」
「あ、は、はいっ!」
 フユカの鋭い指摘に、俺は思わず敬語を使ってしまう。言ってしまったあとで気付いたが、もう遅い。二人の少女の顔に、さらに辛辣な軽侮の色が浮かぶのを、俺ははっきりと見て取った。
「ふぅーん……あははっ、楽しいわねぇ。お兄ちゃん、小学生よりも気が回らないなんて、ホントにだめね。これじゃお兄ちゃんじゃなくて、ちっちゃい女の子ね」
「そうね。でもフユカ、あんまりいじめちゃだめよ。ちっちゃい女の子には、優しくしてあげなさいね。たとえ中身が、高校生の男だって判ってても」
 言いたい放題だ。自分の立場がどんどん落ちていくのを感じながら、
「こ、こちらにどうぞ……」
 俺は取り繕うように言って、二階にある秋穂ちゃんの部屋に、二人を案内する。
 とうぜん俺が先に階段を上り、二人が後に続く形になる。すると俺の後ろから、フユカがまたもげらげらと笑い出すのが聞こえた。
「あはっ、なにっ、下着まで可愛い女の子ってわけ!?」
「え……あ、やぁっ!」
 ──忘れてた。このワンピースは裾が極端に短くて、階段の下からのぞいたらたちまち中の下着が見えてしまうことに。
「やだもー、クマさんパンツなんて、今どき小学生だってはかないわよ? くくっ、確かに秋穂は持ってるかも知れないけど、あの秋穂だって、子供っぽすぎていやだって言ってるくらいなんだもの。それを──高校生にもなった男が穿いてるなんて、あははっ、どう見ても変態じゃない!」
「あ……ああっ、やだっ、見ないでよっ!」
 慌ててスカートのお尻を隠すが、もう遅い。いや、むしろそんな仕草さえ、
「あらあら、そんなお子様ぱんつなんて、見えたって誰も喜ばないわよ。そんなぱんつ穿いてるようなお子ちゃまは、気にしたらおかしいわねー」
「仕方ないじゃない。むしろ、お子様ぱんつをスカートの下から見せびらかすほうが、よっぽど変態よ。高校生の男の子がそんなものを着ていること自体が変態的なのは、さておくとしても」
 俺はスカートを押さえたまま、階段にしゃがみ込んだ。なんでこんな目に遭わなければいけないんだ。視界がじんわりとにじむなか、俺はしばらく、その場を立ち上がることが出来なかった。


 追記:カテゴリを整理しました。

 | HOME |