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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2010-05

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マスコットなど。

 本日二度目の神無月です。『女児転生』は下の記事となっております。

 「十月兔」もおかげさまで、幾度かのブランクを挟みつつも一年以上続いておりますが、考えてみればこれまで「兔」はほとんど登場していませんね。さいきんの作品で子供向けキャラクターとして、白兎がニンジンを抱え込んでる「うさキャロット」なる新しいマスコットを考えたりもしましたが、やっぱり男の娘バニーさんが一番。

 そんなわけで、こんなキャラを描いてみました。

profile-L.jpg

 SDキャラはいまいち感覚が掴めないのですが、これは割と上手く行った方です(神無月基準)。
 これから先しばらくこの子に、「十月兔」のマスコットをつとめてもらおうと思っています。もちろん男の子ですよ? 左手の下では、おちんちんが勃起してるのです。

 次回作はまだまだいつになるか判りませんが、うまくすれば、この子が登場すると思います。ではでは。

『女児転生』 第二章(5)

 『少年堕落』なかなか順調にDLいただけているようで、嬉しい限りです。
 「強制女装」と「男の娘」は、一見同じようでいていろいろと違いがあるのですが(『少女少年』で喩えれば橘柚季と章姫一期みたいに──って判りにくいですね)、半ば強制的に始まった女装から、自発的な女装にのめり込んでいく展開も大好きです。

 追記。リンク先として「萌駅」を追加しました。女装・ロリショタなどいろいろなサイトにリンクしていますので、気になった方はどうぞ。

 では今週分です。

  * * *

  (5)

 しかしさすがにこのまま、この家を出るわけにも行かない。こんな格好で外に出たくないのはもちろんだが、デリカシーのないことをして秋穂ちゃんを怒らせたのは俺なんだし、きちんと謝罪するべきところは、謝罪するべきだろう。それが、オトナの対応だ。
「秋穂ちゃん、ごめん……」
 俺は扉の外から、中にいるはずの秋穂ちゃんに呼びかけた。女児用シャツに下着姿で、板張りの廊下に正座して、ひとまわり年下の女の子に向かって謝るなど、およそみっともないことこの上なかったが──それでも俺は、きちんと正座して、重く閉ざされた扉を見上げて声をかけた。
「ごめん、秋穂ちゃん。俺が悪かった。ちゃんと謝りたいから、扉を開けてくれるかな?」
「やだ。お兄ちゃんなんて知らない」
 拗ねた声。しかしそれでも、俺はこっそり安堵した。こういうとき、まるで反応がなくなるか、あるいは泣き出されるのが一番厄介なのだ。拗ねているだけなら、話し合いの余地はある。
「ごめん。秋穂ちゃんがせっかく選んでくれたのに、わがまま言って。俺の方こそ、子供っぽかった」
「……ふん」
 ぱたん、と小さな音がして、目の前の扉が開いた。その隙間から、秋穂ちゃんはじっと俺を見おろしている。そして、
「……ゴメンナサイしたら、許してあげる」
「うっ……ご、ごめんなさい……!」
 俺は恥も外聞も捨てて、目の前の床に頭をこすりつけた。視界の上端に、かすかに秋穂ちゃんの赤い靴下が見え、普段この靴下が踏みつけている場所に額をこすりつけているかと思うと、屈辱に全身が震えた。
 見ることは出来ないが、秋穂ちゃんは、足元にある俺の頭を見おろしていることだろう。彼女がいったい何を考えているのか、まったく想像も出来ない。永遠かと思えるほどの数秒が流れたあと、
「……いいわ。トクベツに、許してあげる。でも、約束があるわ」
「う、うん、なに……?」
 小学生相手に何を卑屈になっているんだ俺は。そうは思うものの、いったん決まってしまった力関係はもはや覆しようもない。秋穂ちゃんに何を言われようと、俺は堪え忍び、彼女に従うしかないのだ。
「さっきみたいに、秋穂が貸してあげる服に、モンク言わないこと。いい?」
「う、うん。秋穂ちゃんが貸してくれた服には、文句をつけません」
「なら、許してあげる」
 秋穂ちゃんの声に明るさが戻ったのを聞き取って、俺はほっと息をついた。そしてやっと、頭を上げて視線を上に向け──

 え。

 目の前に立っている秋穂ちゃんが両手に抱えているものを見て、俺は石化した。その手にあったのは、彼女の小さな指には相応しくないほど大ぶりな、デジタルカメラだったのだ。
 いまの姿を、撮影された──
 高校生にもなった男が、女児用のシャツとショーツというみっともない姿で、女の子の前で床に土下座している姿を撮影されたのだ。油断していた。秋穂ちゃんが、ここまで悪辣なことをするとは、思っても見なかった。
「あ、秋穂ちゃん、なんで、そんなものを……!」
 思わずこぼれ落ちた声が、震えていた。
 しかし秋穂ちゃん自身も、自らの行動が俺にどんな衝撃を与えたのかまったく理解していないようだった。ともすればカマトトぶっているとも思えるほど無邪気な表情で、
「ん、これ? あのね、いまケータイでフユカちゃんにソーダンしたらね、こーやってサツエーしておけば、お兄ちゃんが秋穂のこといじめなくなるって教えてくれたの。ね、ホント?」
 どうやら扉の向こうで、メールか何かで友達に相談していたらしい。やられた、秋穂ちゃん自身に悪知恵が働かなくとも、ずいぶんませた──ありていに言ってたちの悪い友達がいるらしい。
「これからすぐにフユカちゃんも、アリナちゃんを連れて来てくれるって。だからお兄ちゃん、早くお着替えしないとねっ」
 秋穂ちゃんはにっこり笑った。その無邪気で、悪意の全くない笑みに──俺は改めて、自分がこれからどうなるのか、恐怖に背筋を震わせた。

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