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『女児転生』 第二章(12)
(12)
その一言とともに目の前に渡された服を見て、俺は絶句した。
ピンクのスモック。丸襟がついていて、胸元でピンク無地とギンガムが切り替えになっている。スカートもピンクのギンガムチェックで、こんなものを着て出かけることを考えただけで、恥ずかしくなる。
俺は両手にその服を抱えたまま硬直する。いくら、いまの姿が恥ずかしい下着姿だとしても、これを着るのには抵抗があった。
「う……や、やだ…………」
「あらあら、服を着るのが嫌だなんて、まるでちっちゃい子供みたい。幼稚園くらいまでの子供って、服を着るのを嫌がるんだもの」
寧々さんの絡みつくような声が、笑った。
「でもだめよ、山野くんは、可愛い可愛い女の子なんだから。下着で街中を歩き回ったら、すぐに変なおじちゃんに目をつけられちゃうわよ。ささ、おとなしく、おべべをきましょうねー」
そして俺は、その服をむりやり着せつけられた。スモックにスカートだなんて、本当に幼稚園児の女の子みたいだ。しかもリアル小学生女児から見られ、「可愛い」だの「似合ってる」だの言われるのだから、俺はいますぐこの場を逃げ出したくなる衝動に駆られた。
しかしまさか下着姿で制服店を飛び出すわけにも行かず、俺はぐっとこらえて、スモックの背中側に並んだボタンが留められるのに任せる。スカートを穿き、レースつきの靴下を穿き(サンダル履きで裸足だったのだ)、円いつばのついたカンカン帽をかぶり、さらにピンクのスニーカーを履いて、肩に赤い通学鞄を斜がけにされると──
「ほら、できた」
「わぁ、お兄ちゃん、かわいい!」
秋穂ちゃんが嬉しそうに叫ぶ。
「うぬぅ。リアル小学生のあたしよりも可愛いじゃんか。ねーお兄さん、あなた本当に男子高校生? チンコついてるの?」
「冬花、リアル小学生と言いながらおばさんぽすぎ。でも確かに似合ってるよね。何だか、あたしたちの方が小さくなったような気分がしてきたわ」
俺はじっと唇を噛んで、盛り上がる女の子たちから目を逸らした。しかし、たまたま逸らした目線の先には、よりにもよって鏡があり──俺は自分の姿を直視してしまう。
鏡の中に立つ、幼稚園児の姿を。
スモックにスカート、そして幼稚園児御用達のバッグや帽子。どう見ても幼稚園児だ。顔は確かに俺のもので、少年とも少女ともつかない中途半端な、アンバランスさを感じさせる。そしてその表情。俺自身はまったく意識していなかったが、鏡に映る自分の顔は、両目を潤ませ、いまにも泣きそうな表情だった。それは服装とも相俟って、俺のいまの姿をいっそう幼女めいて見せている。
「お着替えは、そのバッグの中に入れておいたからね。試着期間は一週間だから、来週までには、お店に返しに来ること。そうだ、どうせだから、秋穂ちゃんとおそろいの制服を作る?」
「うん、作る!」
叫んだのはもちろん俺ではなくて、秋穂ちゃんだった。それを有里奈ちゃんが押しとどめ、
「ちょっと、買うのはお金もかかるし、どうせならあたしか冬花のお下がりをあげれば、それでいいじゃない」
眼鏡の奥で、有里奈ちゃんの両目がキラリと光る。さっきまで興味なさそうにしてたのにおかしいな──と思ったけれど、
「へー、有里奈もノリノリじゃない。なんだかんだ言って、このお兄ちゃんを女の子扱いするのが、楽しいんでしょ」
「違うってば。その……目の前で無駄遣いしている人を見ると、ついつい口を出しちゃうだけ」
単に倹約家根性に火がついただけのようだ。小学生にして、なかなか頼もしい女の子だった。
しかし寧々さんは、
「うーん、残念ねぇ。ネームを入れたり、サイズぴったりのを着せたりすると、もっと楽しいかと思ったんだけど」
「お下がりで充分よ。私の制服ならお兄ちゃんだって着られるだろうし、それに──変態のお兄ちゃんには、あたしたちみたいな小学生のお下がりのほうが、嬉しいんじゃないかな?」
言うなり、有里奈ちゃんはぞっとするようなさげすみの目で、俺を見た。
とつぜんの友人の豹変に、秋穂ちゃんと冬花ちゃんも戸惑っている。
「ちょっと、どしたの有里奈。急に怖い顔をして」
「有里奈ー、なんでお兄ちゃんがヘンタイなの?」
「変態よ。高校生にもなった男が、こんな服を着せられてろくに抵抗もせずにいるなんて、楽しんでるとしか思えないもん。年下の女の子にいじめられて、女の子の服を着せられるのが大好きな変態なのよ」
楽しんでなんかいるものか。俺は反射的に言い返そうと口を開きかけたが、
「だってこの人──」
有里奈ちゃんはそう言って、俺に一歩近づき、
「ここ、こんなにしてるじゃない」
ぱっと伸ばされた彼女の手が、俺のスカートをまくり上げた!
* * *
追記。
性転換モノとS妹モノのご紹介。
その一言とともに目の前に渡された服を見て、俺は絶句した。
ピンクのスモック。丸襟がついていて、胸元でピンク無地とギンガムが切り替えになっている。スカートもピンクのギンガムチェックで、こんなものを着て出かけることを考えただけで、恥ずかしくなる。
俺は両手にその服を抱えたまま硬直する。いくら、いまの姿が恥ずかしい下着姿だとしても、これを着るのには抵抗があった。
「う……や、やだ…………」
「あらあら、服を着るのが嫌だなんて、まるでちっちゃい子供みたい。幼稚園くらいまでの子供って、服を着るのを嫌がるんだもの」
寧々さんの絡みつくような声が、笑った。
「でもだめよ、山野くんは、可愛い可愛い女の子なんだから。下着で街中を歩き回ったら、すぐに変なおじちゃんに目をつけられちゃうわよ。ささ、おとなしく、おべべをきましょうねー」
そして俺は、その服をむりやり着せつけられた。スモックにスカートだなんて、本当に幼稚園児の女の子みたいだ。しかもリアル小学生女児から見られ、「可愛い」だの「似合ってる」だの言われるのだから、俺はいますぐこの場を逃げ出したくなる衝動に駆られた。
しかしまさか下着姿で制服店を飛び出すわけにも行かず、俺はぐっとこらえて、スモックの背中側に並んだボタンが留められるのに任せる。スカートを穿き、レースつきの靴下を穿き(サンダル履きで裸足だったのだ)、円いつばのついたカンカン帽をかぶり、さらにピンクのスニーカーを履いて、肩に赤い通学鞄を斜がけにされると──
「ほら、できた」
「わぁ、お兄ちゃん、かわいい!」
秋穂ちゃんが嬉しそうに叫ぶ。
「うぬぅ。リアル小学生のあたしよりも可愛いじゃんか。ねーお兄さん、あなた本当に男子高校生? チンコついてるの?」
「冬花、リアル小学生と言いながらおばさんぽすぎ。でも確かに似合ってるよね。何だか、あたしたちの方が小さくなったような気分がしてきたわ」
俺はじっと唇を噛んで、盛り上がる女の子たちから目を逸らした。しかし、たまたま逸らした目線の先には、よりにもよって鏡があり──俺は自分の姿を直視してしまう。
鏡の中に立つ、幼稚園児の姿を。
スモックにスカート、そして幼稚園児御用達のバッグや帽子。どう見ても幼稚園児だ。顔は確かに俺のもので、少年とも少女ともつかない中途半端な、アンバランスさを感じさせる。そしてその表情。俺自身はまったく意識していなかったが、鏡に映る自分の顔は、両目を潤ませ、いまにも泣きそうな表情だった。それは服装とも相俟って、俺のいまの姿をいっそう幼女めいて見せている。
「お着替えは、そのバッグの中に入れておいたからね。試着期間は一週間だから、来週までには、お店に返しに来ること。そうだ、どうせだから、秋穂ちゃんとおそろいの制服を作る?」
「うん、作る!」
叫んだのはもちろん俺ではなくて、秋穂ちゃんだった。それを有里奈ちゃんが押しとどめ、
「ちょっと、買うのはお金もかかるし、どうせならあたしか冬花のお下がりをあげれば、それでいいじゃない」
眼鏡の奥で、有里奈ちゃんの両目がキラリと光る。さっきまで興味なさそうにしてたのにおかしいな──と思ったけれど、
「へー、有里奈もノリノリじゃない。なんだかんだ言って、このお兄ちゃんを女の子扱いするのが、楽しいんでしょ」
「違うってば。その……目の前で無駄遣いしている人を見ると、ついつい口を出しちゃうだけ」
単に倹約家根性に火がついただけのようだ。小学生にして、なかなか頼もしい女の子だった。
しかし寧々さんは、
「うーん、残念ねぇ。ネームを入れたり、サイズぴったりのを着せたりすると、もっと楽しいかと思ったんだけど」
「お下がりで充分よ。私の制服ならお兄ちゃんだって着られるだろうし、それに──変態のお兄ちゃんには、あたしたちみたいな小学生のお下がりのほうが、嬉しいんじゃないかな?」
言うなり、有里奈ちゃんはぞっとするようなさげすみの目で、俺を見た。
とつぜんの友人の豹変に、秋穂ちゃんと冬花ちゃんも戸惑っている。
「ちょっと、どしたの有里奈。急に怖い顔をして」
「有里奈ー、なんでお兄ちゃんがヘンタイなの?」
「変態よ。高校生にもなった男が、こんな服を着せられてろくに抵抗もせずにいるなんて、楽しんでるとしか思えないもん。年下の女の子にいじめられて、女の子の服を着せられるのが大好きな変態なのよ」
楽しんでなんかいるものか。俺は反射的に言い返そうと口を開きかけたが、
「だってこの人──」
有里奈ちゃんはそう言って、俺に一歩近づき、
「ここ、こんなにしてるじゃない」
ぱっと伸ばされた彼女の手が、俺のスカートをまくり上げた!
* * *
追記。
性転換モノとS妹モノのご紹介。