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長編『禁じられた遊び』 (9)
『禁じられた遊び』
上村 大海(うえむら ひろみ)……中学一年生の少年。
天野 聡子(あまの さとこ)……大海の同級生。
(前回のお話)
第一章 制服遊戯 (9)
どくん。どくん。
心臓の高鳴りが止まらない。
言ってしまった。自分の口で、女の子になります、って――
「ふふっ、いい子ね、上村くん」
天野さんはまるで年上の女性のような口調で言うと、
「それじゃあ、女の子になる記念に、上村くんにこれをプレゼントしてあげる」
両手を彼女自身の背中に回し、ぷつっ――と小さな音がしたと思ったら、彼女のブラが、するりと胸元から外れた。
「わぁっ!?」
ぼくは思わず、恥ずかしさに両目を覆っていた。
でもほんの一瞬、ふんわりとマシュマロのように膨らんだ胸の頂点に、熟しかけた果実のような仄紅い突起が見えてしまっていて、まぶたの裏に焼き付いてしまう。
おっぱいだ。大きくて、とてもきれいな、天野さんのおっぱい。
あんなものが、ぼくの胸にもついていたらいいのに――
目を覆って立ち尽くし、そんなことを考えていると、不意に背中に柔らかいものが触れて、ぼくは飛び上がりそうになるくらいびっくりした。
「ひゃっ、な、なにっ……!?」
「動いちゃダメ!」
天野さんだった。いつの間にか背後に回り込んでいた天野さんが、ぼくの背中に、体を密着させているのだ。
ということは、背中に当たっているこの柔らかいものは――
考えただけで頭に血が上りそうになるぼくの耳元へ、天野さんが囁いた。
「動かないで、ゆっくり手を前に出して」
「う、うん……」
言われたとおりに、目を押さえていた手を下ろした。すると僕の胸元に、先ほどまで天野さんがつけていたブラジャーが広げられていた。左右を、後ろから伸びた天野さんの手が支えている。
「ほら、ブラジャーに腕を通して。つけてあげる」
「うっ……うん……」
恐る恐る、ぼくはストラップの間に腕を通す。
ブラジャー。
男子はまずつけることのない、そもそもつける必要のない、女の子だけの下着。
ぼくが、ブラジャーをつけるんだ。生まれて初めての、ブラジャーを。
どくん。どくん。
胸の高鳴りは、ますます強くなった。
(続く)
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