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『少年かぐや』 第十八回(後半)
こんばんは、神無月です。
最近あまり体調が良くありませんが、とりあえず今週分をお届けします。再販作品のイラストのほうも滞っている状況ですが、出来れば月内、遅くとも年内を目途に「女装旅行」を再販したいと思っています。
ではでは。「続きを読む」からどうぞ。
* * * * *
「ドジな女の子」役として子供達と仲良くなるはずが、完全に下に見られている。せめて対等な「お友達」になりたかった。
ところが、少女たちの答えはにべもなかった。
「イチゴパンツはいてる子なんかと、お友達になんてなれるもんですか!」
「そーよそーよ! ミホたちのげぼくになって、いうこときいてればいいのよ!」
この幼稚園は、良家の子女が通っていることで有名な私立幼稚園だ。とうぜん、お坊ちゃまお嬢ちゃまが多い。彼らにとって、自分に逆らえない人間は召使いも同然である。他の部員たちに対しては「お兄ちゃんお姉ちゃん」として表面上だけでも仲良くするが、隆人――いや「ひとみ」にたいしては、そんな優しさもかなぐり捨てていた。
子供達からだけではない。女性保育士も隆人を完全に女の子扱いしていたし、女子部員たちも面白がって、女の子たちと一緒に隆人を囃したてている。さらにりみは、デジタルカメラを片手に子供達と隆人を撮影している。
ここで撮影された写真はサークルの活動としてまとめられ、後の部員に伝えられることになっている。
(こんな姿を、写真に撮られるなんて……)
(しかもそれを、ずっと後輩たちに見られるんだ)
髪の毛の痛みに耐え、お尻を叩かれる屈辱に奥歯を噛みしめながら、彼女たちの指示通りにはいはいする。
その間、大半の子たちは真面目にお絵かきをしている。今日の交流会を記念して、幼稚園の壁に飾るための絵だ。女の子たちが絵の具を使って、花や家や鳥の絵を描いているのは実にほほえましい光景であった――大きな「幼稚園児」が、女の子二人から馬乗りになられているところを除けば。
(女児制服を着せられて、幼稚園児のおもちゃにされるなんて、悪夢みたいだ――)
(悪い夢なら、どうか今すぐ醒めてくれ――)
ところが、悪夢はそれで終わらなかった。
先ほど教室から出て行った女の子が、縄跳びを片手に戻ってきたのだ。彼女は隆人の背後に回り込むと、
「ミホ、スカートをめくっておきなさい!」
「う、うん」
戸惑いながらも、ミホは隆人のスカートをめくりあげる。
隆人はイチゴパンツに包まれたお尻を晒されて羞恥に赤くなるが、しかし次の瞬間、そんな些細な感情は一瞬で消し飛んだ。
なぜなら――
「ほらっ、もっと早く、はしるのよっ!」
そう叫んだ少女の手が、縄跳びをムチのように振り下ろしたのだ。
(続く)
最近あまり体調が良くありませんが、とりあえず今週分をお届けします。再販作品のイラストのほうも滞っている状況ですが、出来れば月内、遅くとも年内を目途に「女装旅行」を再販したいと思っています。
ではでは。「続きを読む」からどうぞ。
* * * * *
「ドジな女の子」役として子供達と仲良くなるはずが、完全に下に見られている。せめて対等な「お友達」になりたかった。
ところが、少女たちの答えはにべもなかった。
「イチゴパンツはいてる子なんかと、お友達になんてなれるもんですか!」
「そーよそーよ! ミホたちのげぼくになって、いうこときいてればいいのよ!」
この幼稚園は、良家の子女が通っていることで有名な私立幼稚園だ。とうぜん、お坊ちゃまお嬢ちゃまが多い。彼らにとって、自分に逆らえない人間は召使いも同然である。他の部員たちに対しては「お兄ちゃんお姉ちゃん」として表面上だけでも仲良くするが、隆人――いや「ひとみ」にたいしては、そんな優しさもかなぐり捨てていた。
子供達からだけではない。女性保育士も隆人を完全に女の子扱いしていたし、女子部員たちも面白がって、女の子たちと一緒に隆人を囃したてている。さらにりみは、デジタルカメラを片手に子供達と隆人を撮影している。
ここで撮影された写真はサークルの活動としてまとめられ、後の部員に伝えられることになっている。
(こんな姿を、写真に撮られるなんて……)
(しかもそれを、ずっと後輩たちに見られるんだ)
髪の毛の痛みに耐え、お尻を叩かれる屈辱に奥歯を噛みしめながら、彼女たちの指示通りにはいはいする。
その間、大半の子たちは真面目にお絵かきをしている。今日の交流会を記念して、幼稚園の壁に飾るための絵だ。女の子たちが絵の具を使って、花や家や鳥の絵を描いているのは実にほほえましい光景であった――大きな「幼稚園児」が、女の子二人から馬乗りになられているところを除けば。
(女児制服を着せられて、幼稚園児のおもちゃにされるなんて、悪夢みたいだ――)
(悪い夢なら、どうか今すぐ醒めてくれ――)
ところが、悪夢はそれで終わらなかった。
先ほど教室から出て行った女の子が、縄跳びを片手に戻ってきたのだ。彼女は隆人の背後に回り込むと、
「ミホ、スカートをめくっておきなさい!」
「う、うん」
戸惑いながらも、ミホは隆人のスカートをめくりあげる。
隆人はイチゴパンツに包まれたお尻を晒されて羞恥に赤くなるが、しかし次の瞬間、そんな些細な感情は一瞬で消し飛んだ。
なぜなら――
「ほらっ、もっと早く、はしるのよっ!」
そう叫んだ少女の手が、縄跳びをムチのように振り下ろしたのだ。
(続く)
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