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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2024-05

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『少年かぐや』 第十七回(後編)

 神無月です。

 Youtubeで「Feminize」などの単語を検索していると、男性が美女に変わり、一番の「美女」が賞金を獲得するという番組の動画を発見して驚きます。成形手術・豊胸・ホルモン投与などで、本当に女性としか見えないほどに変わるんですね。
 テレビ番組で賞金のために女体化手術を受けたけれど賞金を獲得できず、稼ぐために恥ずかしいブログを始め、周りの男たちに襲われる――なんて設定も面白そうです。いずれ機会があれば書いてみたいですね。

 ではでは、本日分をどうぞ。
 
 
  * * * * *

「いい子のみんなー、はじめまして、ひとみだよ! 今日はみんなと一緒に、お兄ちゃんお姉ちゃんと遊ぶんだ! みんな、ひとみと仲良くしてね!」

 事前に森居りみから教わったとおりの、恥ずかしい口上。
 何度も部員たちの前で練習させられて、それも死ぬほど恥ずかしい思いだったが、これも部活動成功のためと自分を納得させ、何とか覚えたものだ。
 隆人は練習の成果を見せるべく、そう叫んで、部屋に入ろうとした。
ところがドアを開いて踏み出そうとしたその足元に、横からすぅっと伸びてきた靴先がからみつき、隆人はすてんと倒れ込んだ。
「きゃうっ!?」
両手を床についたため、何とか顔面を強打することは免れた。それでも、
「あー、マナたちとおんなじ制服だー!」
「あはははっ、お姉ちゃん、転んでるー!」
「はっずかしいんだー!」
 いきなり子供達の嘲笑に晒されて、隆人は泣きそうになった。
(女児制服を着てるだけでもはずかしいのに、いきなり転んじゃうなんて……)
(いまのは森居さんの足だった。彼女、俺に何か恨みでもあるのか……?)
いろいろと思うところはあったが、いつまでも床に倒れてはいられない。隆人は何とか立ち上がり、スカートの埃を払ってから、
「い、いい子のみんな、初めまして、ひとみです! 今日はみんなといっしょに、お兄ちゃんお姉ちゃんと――」
「えいっ!」
 突然立ち上がった男の子が、いきなり隆人のスカートの裾を掴むと、思いっきり上にめくりあげた!
「き――きゃああっ!?」
 覚えた口上を言い切ることに気を取られていた隆人は、咄嗟に反応が遅れた。慌ててスカートの裾を押さえるが、もう遅い。身長差があるとはいえ、子供が両手を掲げて背伸びしたせいで、下着どころかキャミソールまで丸見えになってしまっていた。
「イチゴパンツだ!」
「やだー、ひよこ組の子みたーい!」
「パンツ! パンツー!」
 子供達は大興奮で、涙目で隆人が押さえている下半身を指さしてきゃっきゃと笑っている。スカートをめくった男の子は得意満面、
「やったー! スカートめくりせいこー!」
「こらっ、しょうたくん、ダメでしょ!」
 女性保育士が叱ってもまったく効果はなかった。
(い、いきなり、見られちゃった……)
 隆人はいまにも泣き出しそうな表情で、唇を噛みしめ、じっと足元を見つめていた。
(二十歳にもなって、こんな、女児制服のスカートをめくられて、イチゴ柄のパンツを見られて……しかも、大勢の子供達や、部員に見られるなんて……!)
(帰りたい……もう、こんな恥ずかしい服を脱いで、今すぐ帰りたいよ……!)
 しかし隆人の責任感は、それを許してはくれなかった。けっきょく彼に残されている選択肢は、この恥辱に満ちた時間が過ぎ去るまで、ただひたすら耐えることだけだった。

  (続く)

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