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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2024-05

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『少年かぐや』 第十六回(後半)

 こんばんは、神無月です。
 とりあえず本日分をお送りします。

 由雨さん、コメントありがとうございます。
 私自身が興味のある女装・幼児女装を中心に書いていますが、それでも好みのジャンルなどあると思いますので、なかなかぴったりと皆さんの好み通りというわけにはいかないかも知れません。
 またそれ以外にも、「ここの展開に不満がある」「ここの描写はもっと丁寧にして欲しい」などの要望がありましたら、コメント下さい。描写を細かくするか、物語のテンポを良くするかで常に悩みながら書いている情況ですので、読者の皆様からご意見をいただければと思います。


 さて、それでは遅くなりましたが本日分をどうぞ。本格的な女装攻めは来週からになりそうですが。
  * * * * *

 子供と同じ格好に扮する――そんな恥ずかしいことはしたくなかったが、これも交流会の成功のためだ。

 そんな隆人の覚悟は、しかし、手渡されたたったひとそろいの女児制服によって、風前の塵よりもあっけなく消し飛んでしまった。
「な、なんでこんな、女の子用の制服なんて……」
「だって、部長が言ったんですよ? 誰が見ても判らないようにするなら、子供と同じ格好でもいいって」
「い、言ったかも知れないけど――」
 一週間前の記憶など曖昧だ。隆人が言いよどんだところへ、りみがたたみかけた。
「子供と同じ格好をするっていうなら、やっぱりここの子供達と同じ制服ですよね? で、部長だと判らないようにするために、私、考えたの。男の子用の制服だと部長だってすぐ判るけれど、女の子用の制服なら、逆に部長だってばれないんじゃないかって。まさか、可愛い女子制服を着ているなんて思わないでしょ?」
「そ、それは……」
「ねぇ、みんな?」
 隆人が反論を思いつくより前に、りみは、まわりの部員たちに問いかけた。
「女の子用の制服を着てたら、誰も部長だなんて思わないよね? 阪井部長、色白だし、小柄だし、女の子用の制服でもぴったり似合うと思うんだけど、どう?」
「うんうん、部長ならきっと、可愛い女の子になりますよー」
「だな。女の子用の制服なら、逆に部長だってばれませんって!」
「さんせーい。ふふっ、これできっと、子供達も喜びますね」
 くちぐちに賛意を表明する部員たち。隆人に対して意趣があるわけではないが、年上もしくは同い年の男子が女児用の園児服を着ているところなど、滅多に見られるものではない。面白いことになったと、目を輝かせて隆人を見つめる。
 いよいよ逃げ場を失った阪井は、顔を真っ赤にして、足元に散らばる服を見た。可愛らしい丸襟ブラウスの袖が、まるで手招きするように折れている。
(いくらなんでも、自分が女児制服を着るなんて恥ずかしすぎる――)
(でも、もう、逃げられないし――)
(なにより、それでうまくいくんなら、一時の恥を忍ぶ価値はある)
(そうだ、次からは、俺以外の部員たちの持ち回りにすればいいんだし、ここで俺が着ておけば、伝統って事で俺一人が恥をかくことはないだろう)
 隆人は腹を決めた。
「さ、部長? どうします?」
「わ、わかった。着ればいいんだろ、着れば」
 そう言って、彼は女児制服を拾い上げた。その目の前に、
「はい、これも」
 りみが差し出したものに、隆人はまたしても言葉を失った。
 それは、見るからに幼稚園児が着るようなイチゴ柄のコットンショーツと、お揃いのタンクトップであった。制服の下に、これを着用しろと言うのだ
「な、な、なにも、下着まで……」
「スカートをめくられたときに、男物のトランクスだったら台無しでしょ? さ、早くしないと、子供達が待ちくたびれちゃうよ?」
 隆人は「ごくり」と唾液を嚥下した。今日が、これまでの人生でももっとも恥ずかしい一日になることは間違いないようだった。

  (続く)

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