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『少年かぐや』 第五回
一週間空いてしまい申し訳ありません、神無月です。
家庭のほうで色々とあり、また私自身も体調を崩していたため、前回は更新できませんでした。今週もまだ万全というわけではなく、更新をサボってしまおうかとも思ったのですが、今日の昼間に書き上げた分を上げようと思います。
また女装調教・報告BBSにて、「今週の命令」と題した命令スレッドを立てました。よろしければ挑戦して、報告してくださいね。
ではでは、どうぞ。
* * *
(第五回)
清水の舞台から飛び降りるような覚悟で外に出て、店の前をほうきで掃き始めた夏生であったが、けっきょく通りかかる人も無く、ちょっと恥ずかしい思いをしただけで済んだ。
掃除の後は店の奥に引き取って、メールでの注文の処理と電話番にあたった。
メールボックスを開くと、三〇通近い新着メールがあった。大半は普通の注文メールだが、なかには商品についての感想メールや、喜びの声とともに画像を添付してあるメールもあった。そちらはすべて感想メールフォルダに移し、注文メールのみを分別する。
昨日から今朝にかけておこなわれた注文メールは、その数およそ二〇で、世の中に好事家が多いことを証立てていた。それらを片端から、注文書に書き起こし、プリントアウトしてファイルにまとめ、咲子に報告する。それを受けた咲子が店頭販売の合間を縫って、注文書から荷物をまとめ、注文者の住所へと発送するのだが、いずれこの部分も、夏生に任せると言われている。
給料の割りに仕事内容は簡単である。問題はただ一つ――しつこいようだが、この恥ずかしいエプロンドレスのような「制服」だけだ。しかも首の後ろには鍵をかけられているため、いくら仕事が上がったら外してもらえるといっても、自分の意志で脱ぐことが出来ないのは落ち着かない。
(俺にこんな服を着せて、咲子姉ちゃん、いったいなんのつもりなんだろう……)
(店の奥で仕事するんだから、別にふつうの恰好でもいいはずなのに)
(まさか、この格好で店番とかもさせるつもりじゃ……)
そういえば――アルバイトの話を聞かされたとき、咲子はこう言っていた。
「店の奥で、注文の処理と電話番をしてもらうつもりよ。慣れてきたらいろいろとやってもらうことになると思うけど、ね」
その「いろいろ」についてもっと詳しく聞き出しておくべきだったと思うが、今となっては後の祭りだ。まぁ、こういう店だから顔見知りが入ってくることはまずないだろうし、仮に顔を合わせたとしても、お互いに気まずいだろうから問題はない……はずだ。
(友達には、ばれないようにしないとなぁ……)
そんなことを考えながら、注文メールを注文書に写す。氏名、住所、電話番号、注文商品にサイズ、備考欄。
注文内容は普通のコスプレ衣装だったり、名門校のレプリカ衣装が大半だった。「かぐや姫」の売りとなっているベビー服や、子供服はほとんど注文が来ていない。
ただ一通――
「羽鳥俊吾」の名前で、いくつものベビー用品の注文が来ていた。
内容はベビー服を中心に、ミトン、スタイ(いわゆるよだれかけだ)などの小物類。オムツカバー、布オムツやおしゃぶり、哺乳瓶に赤ちゃん用の食器などもあり、かなり本格的だ。これだけのセットがあれば、毎日ベビー服を着替えて、オムツを取り替えることだってできるだろう。
いったいどんな人が注文したんだろう――夏生はその注文主に、思いを巡らせた。
――香具山夏生がそのメールを見る、前夜のことである。
高校生の羽鳥俊吾は、鍵のかかった自室で「かぐや姫」のサイトを見つめながら、ペニスを擦る手を早めた。既に先走りで、人差し指はぬるぬるになっている。
「かぐや姫」の通販カートには、いくつもの商品が入っていた。ベビー服、布オムツ、オムツカバー……これらのリストを眺めながらオナニーするのが、彼の楽しみであった。
オムツを当てられて、可愛いオムツカバーをつけて、女の子の赤ちゃんが着るようなベビー服を着せられて、おしゃぶりをくわえて、哺乳瓶からミルクを飲みたい。どれほど恥ずかしいだろう。どれほど気持ちいいだろう。一七にもなって、赤ちゃんのように扱われるのは。
そう思いながら、俊吾はさらにベビーカーをカートに入れた。大の大人が入れるほどのサイズに作られたものだ。可愛いベビー服を着せられて、このベビーカーに押し込まれ、近所を散歩させられる――考えただけでぞくぞくと、電流に似たものが背筋を走り、
「うっ……」
出た。妄想に昂奮した瞬間、ペニスの先端から白濁した液体が溢れ出し、竿を握る指の背をドロドロと流れていく。慌てて俊吾はティッシュを抜き取り、しぼみ始めた陰茎と指をぬぐい始めた。
「……ふぅ」
しかし実際に、そんなことは出来るわけがなかった。ここは実家で家族と同居しているのだし、仮にこんな趣味が中学生の妹に知れたら、いったいどれほど軽蔑されることか。
高校生にもなった男子が、女の子の赤ちゃんとして扱われることを想像して興奮する。異常で変態的な趣味であることは自覚しているが、どうしてもやめられないのだ。
ティッシュをゴミ箱に捨てて、廊下の洗面所で手を洗っていたときだった。
「兄貴、ママが呼んでるよ」
ちょうど階段を上ってきた妹が言った。
「あ、ああ。わかった。すぐ行く」
そう返事した後も、妹はじろじろと俊吾を見ている。
「なんだよ、トコ。俺が手を洗ってるのがそんなにおかしいか?」
「べっつにー」
トコこと羽鳥聡子は、小さく鼻を鳴らして自分の部屋にひっこむ。
どうせ親の話など、今年の受験のことに決まっている。うっとうしいなぁと溜息をつきながら、俊吾は一階のリビングに向かっていった。
(続く)
家庭のほうで色々とあり、また私自身も体調を崩していたため、前回は更新できませんでした。今週もまだ万全というわけではなく、更新をサボってしまおうかとも思ったのですが、今日の昼間に書き上げた分を上げようと思います。
また女装調教・報告BBSにて、「今週の命令」と題した命令スレッドを立てました。よろしければ挑戦して、報告してくださいね。
ではでは、どうぞ。
* * *
(第五回)
清水の舞台から飛び降りるような覚悟で外に出て、店の前をほうきで掃き始めた夏生であったが、けっきょく通りかかる人も無く、ちょっと恥ずかしい思いをしただけで済んだ。
掃除の後は店の奥に引き取って、メールでの注文の処理と電話番にあたった。
メールボックスを開くと、三〇通近い新着メールがあった。大半は普通の注文メールだが、なかには商品についての感想メールや、喜びの声とともに画像を添付してあるメールもあった。そちらはすべて感想メールフォルダに移し、注文メールのみを分別する。
昨日から今朝にかけておこなわれた注文メールは、その数およそ二〇で、世の中に好事家が多いことを証立てていた。それらを片端から、注文書に書き起こし、プリントアウトしてファイルにまとめ、咲子に報告する。それを受けた咲子が店頭販売の合間を縫って、注文書から荷物をまとめ、注文者の住所へと発送するのだが、いずれこの部分も、夏生に任せると言われている。
給料の割りに仕事内容は簡単である。問題はただ一つ――しつこいようだが、この恥ずかしいエプロンドレスのような「制服」だけだ。しかも首の後ろには鍵をかけられているため、いくら仕事が上がったら外してもらえるといっても、自分の意志で脱ぐことが出来ないのは落ち着かない。
(俺にこんな服を着せて、咲子姉ちゃん、いったいなんのつもりなんだろう……)
(店の奥で仕事するんだから、別にふつうの恰好でもいいはずなのに)
(まさか、この格好で店番とかもさせるつもりじゃ……)
そういえば――アルバイトの話を聞かされたとき、咲子はこう言っていた。
「店の奥で、注文の処理と電話番をしてもらうつもりよ。慣れてきたらいろいろとやってもらうことになると思うけど、ね」
その「いろいろ」についてもっと詳しく聞き出しておくべきだったと思うが、今となっては後の祭りだ。まぁ、こういう店だから顔見知りが入ってくることはまずないだろうし、仮に顔を合わせたとしても、お互いに気まずいだろうから問題はない……はずだ。
(友達には、ばれないようにしないとなぁ……)
そんなことを考えながら、注文メールを注文書に写す。氏名、住所、電話番号、注文商品にサイズ、備考欄。
注文内容は普通のコスプレ衣装だったり、名門校のレプリカ衣装が大半だった。「かぐや姫」の売りとなっているベビー服や、子供服はほとんど注文が来ていない。
ただ一通――
「羽鳥俊吾」の名前で、いくつものベビー用品の注文が来ていた。
内容はベビー服を中心に、ミトン、スタイ(いわゆるよだれかけだ)などの小物類。オムツカバー、布オムツやおしゃぶり、哺乳瓶に赤ちゃん用の食器などもあり、かなり本格的だ。これだけのセットがあれば、毎日ベビー服を着替えて、オムツを取り替えることだってできるだろう。
いったいどんな人が注文したんだろう――夏生はその注文主に、思いを巡らせた。
――香具山夏生がそのメールを見る、前夜のことである。
高校生の羽鳥俊吾は、鍵のかかった自室で「かぐや姫」のサイトを見つめながら、ペニスを擦る手を早めた。既に先走りで、人差し指はぬるぬるになっている。
「かぐや姫」の通販カートには、いくつもの商品が入っていた。ベビー服、布オムツ、オムツカバー……これらのリストを眺めながらオナニーするのが、彼の楽しみであった。
オムツを当てられて、可愛いオムツカバーをつけて、女の子の赤ちゃんが着るようなベビー服を着せられて、おしゃぶりをくわえて、哺乳瓶からミルクを飲みたい。どれほど恥ずかしいだろう。どれほど気持ちいいだろう。一七にもなって、赤ちゃんのように扱われるのは。
そう思いながら、俊吾はさらにベビーカーをカートに入れた。大の大人が入れるほどのサイズに作られたものだ。可愛いベビー服を着せられて、このベビーカーに押し込まれ、近所を散歩させられる――考えただけでぞくぞくと、電流に似たものが背筋を走り、
「うっ……」
出た。妄想に昂奮した瞬間、ペニスの先端から白濁した液体が溢れ出し、竿を握る指の背をドロドロと流れていく。慌てて俊吾はティッシュを抜き取り、しぼみ始めた陰茎と指をぬぐい始めた。
「……ふぅ」
しかし実際に、そんなことは出来るわけがなかった。ここは実家で家族と同居しているのだし、仮にこんな趣味が中学生の妹に知れたら、いったいどれほど軽蔑されることか。
高校生にもなった男子が、女の子の赤ちゃんとして扱われることを想像して興奮する。異常で変態的な趣味であることは自覚しているが、どうしてもやめられないのだ。
ティッシュをゴミ箱に捨てて、廊下の洗面所で手を洗っていたときだった。
「兄貴、ママが呼んでるよ」
ちょうど階段を上ってきた妹が言った。
「あ、ああ。わかった。すぐ行く」
そう返事した後も、妹はじろじろと俊吾を見ている。
「なんだよ、トコ。俺が手を洗ってるのがそんなにおかしいか?」
「べっつにー」
トコこと羽鳥聡子は、小さく鼻を鳴らして自分の部屋にひっこむ。
どうせ親の話など、今年の受験のことに決まっている。うっとうしいなぁと溜息をつきながら、俊吾は一階のリビングに向かっていった。
(続く)
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体調の方は大丈夫でしょうか?
無理をせずにゆっくり体調の回復に専念するのも良いかと思います。
今回も楽しく読ませていただきました。
新たな男の子俊吾くんは今後どうなるんでしょうね?
夏生くんが女性陣と一緒に俊吾くんを調教するのも面白いかと