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短編小説「週末の楽しみ」 (5)
大変失礼しました!
つい勢いに任せて書いていたときに、(5)を飛ばして(6)を書いてしまっていたようです。中抜けで意味不明な状態でしたね。失礼いたしました。あらためて、(5)を掲載します。続きを読むからどうぞ。
* * * * * * * * * *
(5)
(5)
驚くぼくの目の前で、他の子たちも次々と、ぼくへのプレゼントを開けていった。
おむつカバー。
布おむつ。
ミトンと、靴下。
よだれかけ。
ベビー帽。
本当なら赤ちゃんが着るはずの服は、どれもみんなぼくの体に合わせたサイズに作ってあって、しかもあつらえたように可愛いピンクの布で作られていた。後で知ったことだけど、ミサ姉ぇが他の人と示し合わせて、同じデザインにしたんだとか。
まだまだプレゼントは終わらない。
おしゃぶり。
哺乳瓶。
がらがらと、にぎにぎ。
おむつ交換シート。
メリーサークル。
お食事用のテーブル。
木製の知育玩具。
一体どこで見つけてきたのか、どれも非常に大きいサイズで、大人が使っても、赤ちゃんが持っているときと同じくらいの比率になるものだった。
「こ、これは……」
「あなたを――ううん、たぁちゃんのお洋服や、おもちゃよ。可愛いでしょ?」
「でもこれ、赤ちゃん用……」
「うん。着てみたくない? 赤ちゃんみたいにおしめを当てられて、哺乳瓶からミルクを飲んで、よちよち歩きで近所の公園に行くの。素敵でしょ?」
「う……」
想像して、これまで着たどんな服よりも恥ずかしい気持ちが湧き上がった。けれど、プレゼントしてくれた女の子やそのお母さんが、ぼくをじっと、期待の目で見つめている。
ぼくは、こう言うしかなかった。
「う、うん。あたし、ベビー服を着てみたい……」
わぁっと、パーティーの参加者たちから歓声が上がった。
ぼくはさっそく別室で、それまで着ていたプリンセスドレスを脱いで、ベビー服に着替えた。
おむつを当てて、おむつカバーをつけて、ロンパースを着て、ウサギの耳がついたベビー帽子をかぶって、ミトンと靴下をして。
たちまちぼくは、これまでよりもさらに年下――幼稚園児から赤ちゃんに、変えられてしまった。おちんちんとお尻のまわりには、物心ついてからは感じたことのないおむつの肌触り。けれどそれは、記憶の奥底から何か大切なものを引っ張り上げたように懐かしかった。
ぼくはおしゃぶりを咥え、ミトンを着けた両手を床につけて、はいはいでパーティーに戻った。
赤ちゃんの恰好をしたぼくを見て、みんなはきゃあっと盛り上がった。
小学生の制服よりも、園児服よりもずっと恥ずかしい。
これまでも、パンツが見えそうになるくらい短いスカートを穿いていたけれど、このロンパースはもう、パンツそのものを見せているようなデザインだ。おまけにおむつを当てて膨らんでいるものだから、本当に赤ちゃんになったような気分だった。
ぼくはみんなのいるテーブルではなく、赤ちゃん用の食事テーブルに座らされた。ご近所のお父さんが作った、特性のベビーテーブルだ。ぼくの体をすっぽりと収めて、落ちないようにテーブルを固定する。それは、ぼくが落ちて怪我をしないようにしているというよりも、ぼくの体を閉じこめるようだった。
パーティーが始まった。他のみんなはチキンやピザ、ケーキを食べ始める。ぼくはそれを見ながら、ミサ姉ぇが作ってくれたミルクを哺乳瓶で飲み、ピザやチキンを食べたいと言っても、ミサ姉ぇが咀嚼したものを口移しでもらった。
それがぼくの、赤ちゃんデビューだった。
以来、ぼくはミサ姉ぇの部屋に行っては、おむつを当て、ベビー服を着て、週末を過ごした。幼稚園で一緒に遊んだ子が、中学生になってすっかり大人びたのとは対照的に、ぼくはどんどん赤ちゃんになっていった。
パーティーの時には出来なかったおむつへのお漏らしも、だんだん出来るようになり、最近ではもうおむつをしているときには無意識にお漏らししてしまうまでになった。尿意を感じたときにはもう、おむつの中に出しているのだ。おむつをつけていないときにはお漏らししないのがせめてもの救いだった。
つい勢いに任せて書いていたときに、(5)を飛ばして(6)を書いてしまっていたようです。中抜けで意味不明な状態でしたね。失礼いたしました。あらためて、(5)を掲載します。続きを読むからどうぞ。
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(5)
(5)
驚くぼくの目の前で、他の子たちも次々と、ぼくへのプレゼントを開けていった。
おむつカバー。
布おむつ。
ミトンと、靴下。
よだれかけ。
ベビー帽。
本当なら赤ちゃんが着るはずの服は、どれもみんなぼくの体に合わせたサイズに作ってあって、しかもあつらえたように可愛いピンクの布で作られていた。後で知ったことだけど、ミサ姉ぇが他の人と示し合わせて、同じデザインにしたんだとか。
まだまだプレゼントは終わらない。
おしゃぶり。
哺乳瓶。
がらがらと、にぎにぎ。
おむつ交換シート。
メリーサークル。
お食事用のテーブル。
木製の知育玩具。
一体どこで見つけてきたのか、どれも非常に大きいサイズで、大人が使っても、赤ちゃんが持っているときと同じくらいの比率になるものだった。
「こ、これは……」
「あなたを――ううん、たぁちゃんのお洋服や、おもちゃよ。可愛いでしょ?」
「でもこれ、赤ちゃん用……」
「うん。着てみたくない? 赤ちゃんみたいにおしめを当てられて、哺乳瓶からミルクを飲んで、よちよち歩きで近所の公園に行くの。素敵でしょ?」
「う……」
想像して、これまで着たどんな服よりも恥ずかしい気持ちが湧き上がった。けれど、プレゼントしてくれた女の子やそのお母さんが、ぼくをじっと、期待の目で見つめている。
ぼくは、こう言うしかなかった。
「う、うん。あたし、ベビー服を着てみたい……」
わぁっと、パーティーの参加者たちから歓声が上がった。
ぼくはさっそく別室で、それまで着ていたプリンセスドレスを脱いで、ベビー服に着替えた。
おむつを当てて、おむつカバーをつけて、ロンパースを着て、ウサギの耳がついたベビー帽子をかぶって、ミトンと靴下をして。
たちまちぼくは、これまでよりもさらに年下――幼稚園児から赤ちゃんに、変えられてしまった。おちんちんとお尻のまわりには、物心ついてからは感じたことのないおむつの肌触り。けれどそれは、記憶の奥底から何か大切なものを引っ張り上げたように懐かしかった。
ぼくはおしゃぶりを咥え、ミトンを着けた両手を床につけて、はいはいでパーティーに戻った。
赤ちゃんの恰好をしたぼくを見て、みんなはきゃあっと盛り上がった。
小学生の制服よりも、園児服よりもずっと恥ずかしい。
これまでも、パンツが見えそうになるくらい短いスカートを穿いていたけれど、このロンパースはもう、パンツそのものを見せているようなデザインだ。おまけにおむつを当てて膨らんでいるものだから、本当に赤ちゃんになったような気分だった。
ぼくはみんなのいるテーブルではなく、赤ちゃん用の食事テーブルに座らされた。ご近所のお父さんが作った、特性のベビーテーブルだ。ぼくの体をすっぽりと収めて、落ちないようにテーブルを固定する。それは、ぼくが落ちて怪我をしないようにしているというよりも、ぼくの体を閉じこめるようだった。
パーティーが始まった。他のみんなはチキンやピザ、ケーキを食べ始める。ぼくはそれを見ながら、ミサ姉ぇが作ってくれたミルクを哺乳瓶で飲み、ピザやチキンを食べたいと言っても、ミサ姉ぇが咀嚼したものを口移しでもらった。
それがぼくの、赤ちゃんデビューだった。
以来、ぼくはミサ姉ぇの部屋に行っては、おむつを当て、ベビー服を着て、週末を過ごした。幼稚園で一緒に遊んだ子が、中学生になってすっかり大人びたのとは対照的に、ぼくはどんどん赤ちゃんになっていった。
パーティーの時には出来なかったおむつへのお漏らしも、だんだん出来るようになり、最近ではもうおむつをしているときには無意識にお漏らししてしまうまでになった。尿意を感じたときにはもう、おむつの中に出しているのだ。おむつをつけていないときにはお漏らししないのがせめてもの救いだった。
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