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短篇小説「週末の楽しみ」 (6)
どうも、神無月です。
新作も無事にDLいただいているようで、ありがとうございます。
旧作のイラストはとりあえず、キャラクターのイメージを再構築するところからはじめています。まずは主人公の、大内望実君。
黒髪ロングで優柔不断、ちょっと甘やかされたところのある少年です。白いシャツだとなんだか高校生っぽいので、シャツの色は変えるかも知れませんが、だいたいこんなイメージで行きます。
とりあえず今回、登場人物一覧はこんな感じのイラストでやりたいと思っているので、人数が多く大変そうです。が、出来る限りやっていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
さて、それでは今週分をどうぞ。いつも通り「続きを読む」からご覧下さい。
* * * * * * * * * *
(6)
「そうそう、今週は、こんなものも用意したのよ」
ミサ姉ぇはそういって、ぼくの目の前に小さなものを見せた。
ハート型の小さな金属。上の方に、何かに引っかけるためのような、U字状に曲がった金具がついている。なんだろう。どこかで、見覚えのある形なんだけど――
「それ、なぁに?」
「ふふっ、これはね……」
ミサ姉ぇは、それをぼくの首の裏に宛がった。服に付いた紐の輪っかを、金具に通しているようだ。そして――かちっ、と小さな音がする。
その音に、ぼくはやっと気付く。あの形。この音。もしかして、これは――
「まさか、南京錠……?」
「うん。ハート形の南京錠よ。鍵穴はハートのお尻のところにあって、鍵がないと開けられないの」
「う、嘘……」
錠が背中の紐に通されている――ということはつまり、鍵を開けないとこのベビー服は脱げない。半分赤ちゃんになりきっていたぼくの頭は、急に冷水を浴びせかけられたようになった。
「あ、明日までには、は、外してくれるよね?」
「うん。でも――」
「で、でも……?」
「実はね、鍵はこの部屋にはないの」
「そんなっ……!?」
いままで子供服や、幼稚園の制服を着て外に出ていたぼくだけど、ベビー服で外出したことはない。いくら家の中では、年下の女の子たちにベビー服を見られたり、おむつを取り替えられたりしていると言っても、外でおしゃぶりを咥え、よだれかけを胸元につけて、おむつで大きく膨らんだお尻を振って歩く気にはなれないのだ。だから、ミサ姉ぇがときどき「お散歩しましょ。たぁちゃんも公園デビューしないと」と言っても、ぼくは頑なに拒んできた。
なのに、こんな――
「じゃ、じゃあ、どこにあるの?」
「ニナちゃんに預けてあるわ。お兄ちゃんのお洋服を脱ぐための鍵だから、大切に持っててねって言って」
「う、嘘でしょ……!?」
ニナちゃん。三つお隣の部屋に住んでいる、3歳の女の子だ。ぼくと仲良しで、いつまでもおむつがとれないぼくとは対照的に、やっと最近おむつが取れ「トイレトレーニング」を始めている。
いまぼくが着ているベビー服も、実はニナちゃんが持っているのとお揃いのものだ。ニナちゃんが着ているのは可愛いクリーム色だけど、ミサ姉ぇはそれをピンクの生地で作ってくれた。
「嘘じゃないわ。だからこれから、ニナちゃんのおうちにお出かけするの。きっとニナちゃんも、たぁちゃんとお揃いの服を着て待っててくれるわよ」
「やだ、そんな……お外に出るなんて、恥ずかしいもん……」
「恥ずかしくなんてないわよ。だってたぁちゃんは、可愛い可愛い赤ちゃんなんだもの。おしめを濡らしてえーんえーんしちゃうような赤ちゃんじゃない」
「そ、そうだけど……」
「変な子ねぇ、達坊は」
ミサ姉ぇはとつぜん、普段通りの――高校生としてのぼくを呼ぶときの呼び名を使ってくすくす笑う。
「小学生の制服とか、幼稚園のお洋服とかはぜんぜん普通にお外に出るのに、ベビー服ばっかり、外に出るのを嫌がるなんて」
「だ、だって……お、おむつつけて、外に出るのは……」
「大丈夫よ。たぁちゃんが赤ちゃんだってことは、みーんな知ってるんだから。怖がらないで、ニナちゃんのおうちにいきましょう」
「う、うん……」
そういえば、初めて女の子の服を着せられて外に連れ出されたときも、こんな風なやりとりだった気がする。そうだ、男物の服は駅前のロッカーに預けてあると言われて、鍵を渡され、駅のロッカーまで荷物を取りに行ったのだ。
幼稚園の制服の時もだ。いきなり、その時幼稚園に通っていた女の子に「幼稚園で一緒にあそぼ」と言われて、連れて行かれた。それからは何度も、小学生の制服でお出かけし、幼稚園の制服で公園に遊びに行ったけれど、最初は本当に恥ずかしくて恥ずかしくて死にそうだった。
「これは通過儀礼よ。たぁちゃんが、本当に女の子の赤ちゃんになるための通過儀礼」
ミサ姉ぇは、そういって笑った。
新作も無事にDLいただいているようで、ありがとうございます。
旧作のイラストはとりあえず、キャラクターのイメージを再構築するところからはじめています。まずは主人公の、大内望実君。
黒髪ロングで優柔不断、ちょっと甘やかされたところのある少年です。白いシャツだとなんだか高校生っぽいので、シャツの色は変えるかも知れませんが、だいたいこんなイメージで行きます。
とりあえず今回、登場人物一覧はこんな感じのイラストでやりたいと思っているので、人数が多く大変そうです。が、出来る限りやっていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
さて、それでは今週分をどうぞ。いつも通り「続きを読む」からご覧下さい。
* * * * * * * * * *
(6)
「そうそう、今週は、こんなものも用意したのよ」
ミサ姉ぇはそういって、ぼくの目の前に小さなものを見せた。
ハート型の小さな金属。上の方に、何かに引っかけるためのような、U字状に曲がった金具がついている。なんだろう。どこかで、見覚えのある形なんだけど――
「それ、なぁに?」
「ふふっ、これはね……」
ミサ姉ぇは、それをぼくの首の裏に宛がった。服に付いた紐の輪っかを、金具に通しているようだ。そして――かちっ、と小さな音がする。
その音に、ぼくはやっと気付く。あの形。この音。もしかして、これは――
「まさか、南京錠……?」
「うん。ハート形の南京錠よ。鍵穴はハートのお尻のところにあって、鍵がないと開けられないの」
「う、嘘……」
錠が背中の紐に通されている――ということはつまり、鍵を開けないとこのベビー服は脱げない。半分赤ちゃんになりきっていたぼくの頭は、急に冷水を浴びせかけられたようになった。
「あ、明日までには、は、外してくれるよね?」
「うん。でも――」
「で、でも……?」
「実はね、鍵はこの部屋にはないの」
「そんなっ……!?」
いままで子供服や、幼稚園の制服を着て外に出ていたぼくだけど、ベビー服で外出したことはない。いくら家の中では、年下の女の子たちにベビー服を見られたり、おむつを取り替えられたりしていると言っても、外でおしゃぶりを咥え、よだれかけを胸元につけて、おむつで大きく膨らんだお尻を振って歩く気にはなれないのだ。だから、ミサ姉ぇがときどき「お散歩しましょ。たぁちゃんも公園デビューしないと」と言っても、ぼくは頑なに拒んできた。
なのに、こんな――
「じゃ、じゃあ、どこにあるの?」
「ニナちゃんに預けてあるわ。お兄ちゃんのお洋服を脱ぐための鍵だから、大切に持っててねって言って」
「う、嘘でしょ……!?」
ニナちゃん。三つお隣の部屋に住んでいる、3歳の女の子だ。ぼくと仲良しで、いつまでもおむつがとれないぼくとは対照的に、やっと最近おむつが取れ「トイレトレーニング」を始めている。
いまぼくが着ているベビー服も、実はニナちゃんが持っているのとお揃いのものだ。ニナちゃんが着ているのは可愛いクリーム色だけど、ミサ姉ぇはそれをピンクの生地で作ってくれた。
「嘘じゃないわ。だからこれから、ニナちゃんのおうちにお出かけするの。きっとニナちゃんも、たぁちゃんとお揃いの服を着て待っててくれるわよ」
「やだ、そんな……お外に出るなんて、恥ずかしいもん……」
「恥ずかしくなんてないわよ。だってたぁちゃんは、可愛い可愛い赤ちゃんなんだもの。おしめを濡らしてえーんえーんしちゃうような赤ちゃんじゃない」
「そ、そうだけど……」
「変な子ねぇ、達坊は」
ミサ姉ぇはとつぜん、普段通りの――高校生としてのぼくを呼ぶときの呼び名を使ってくすくす笑う。
「小学生の制服とか、幼稚園のお洋服とかはぜんぜん普通にお外に出るのに、ベビー服ばっかり、外に出るのを嫌がるなんて」
「だ、だって……お、おむつつけて、外に出るのは……」
「大丈夫よ。たぁちゃんが赤ちゃんだってことは、みーんな知ってるんだから。怖がらないで、ニナちゃんのおうちにいきましょう」
「う、うん……」
そういえば、初めて女の子の服を着せられて外に連れ出されたときも、こんな風なやりとりだった気がする。そうだ、男物の服は駅前のロッカーに預けてあると言われて、鍵を渡され、駅のロッカーまで荷物を取りに行ったのだ。
幼稚園の制服の時もだ。いきなり、その時幼稚園に通っていた女の子に「幼稚園で一緒にあそぼ」と言われて、連れて行かれた。それからは何度も、小学生の制服でお出かけし、幼稚園の制服で公園に遊びに行ったけれど、最初は本当に恥ずかしくて恥ずかしくて死にそうだった。
「これは通過儀礼よ。たぁちゃんが、本当に女の子の赤ちゃんになるための通過儀礼」
ミサ姉ぇは、そういって笑った。
コメント
ロリおむつ女装大好き
週末の楽しみの5は無いのですか?楽しみにしてます
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