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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2024-05

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『女児転生』 第二章(2)

 神無月です。

 今日はひとつサイトのご紹介。といっても女装関係ではなく、制服関係の業者サイトです。といっても、別に宣伝とか広告ではないのでご安心を。御存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、

 スクールキャロッツ

 という制服販売業者です。個人からも注文できます。
 小学生の制服といえば、やはり丸襟ブラウスに吊りスカート、さらにイートンだと思うのですが、ここはそうした制服を、最大170センチサイズまで取りそろえております。恐らく高身長の子供用でしょう(……と思います。まさか女装者向けに販売しているとは思えませんから)が、ここまでサイズがあれば大半のかたは着用できるのではないでしょうか。とりあえず、お勧めしておきます。
 では、『女児転生』をどうぞ。

  * * *

  (2)

 その声にはっ、と顔を上げると、隣の牧本宅の二階から、一人娘の秋穂ちゃんが俺を見おろしていた。今日も相変わらず、レースつきの丸襟ブラウスにフリル付きの吊りスカートを着ている。この牧本家の趣味は、いささか昭和を感じさせることが多い。もっとも、懐古趣味という点では、いまの俺のブルマー姿も負けてはいないだろうが。
 しかしよりによって、この状況を見られるなんて。俺は慌てて太股のあたりを隠そうとするが、もちろん秋穂ちゃんからはばっちり見えてしまっている。
「お兄ちゃん、ブルマー?」
「ま、まぁ、そんなところ」
「ふーん……おうちには、入らないの?」
「入れないんだよ。親はいないし、俺も、鍵を忘れて来ちゃったから」
「そうなんだー……だったら、秋穂の家で待ってる?」
 俺は一瞬迷った。こんな姿で小さな女の子のいる家に上がり込んだら、まずいのではないかと思ったからだ。しかし、いつまでもこんな姿でいるのも、それはそれで変態臭い。だとすれば、人に見られる心配がないだけ上がらせてもらうほうが良いだろう。
 数秒のうちにそこまで判断した俺は、
「それじゃ、お邪魔させてもらっていいかな?」
「うん、いいよー。待っててね、いま開けるからー」
 秋穂ちゃんの顔が窓から消え、とことこと階段を下りてくる声がした。
 俺は縁側から腰を上げると、重い足取りで、隣の牧本家に向かう。鉄格子の低い門扉を開けて、低い塀に囲まれた敷地内に入り、ドアの前に辿り着いたちょうどそのとき。玄関のドアを重たそうに開けて、秋穂ちゃんが顔を覗かせた。どうやら、すぐに降りてきてくれたらしい。
 秋穂ちゃんはにっこり笑い、
「お待たせー。ほらほら、早く入ってきてよぉ」
 俺を室内へと招じ入れた。
 牧本宅も、基本的な間取りは俺の家と大差ない。玄関先から正面に廊下が続き、そのすぐ横を併走するように二階へ続く階段がある。秋穂ちゃんはとことこと、俺を連れて二階の階段を上がっていった──って待て待て。普通校言うとき、リビングと兼用の応接間に通すものじゃないのか? 不安に駆られた俺は、
「どこに案内してくれるのかな?」
「秋穂のお部屋よ」
 秋穂ちゃんは振り返ると、にっこり笑顔で言った。おいおい、それってまずくないかとも思ったが、考えてみれば秋穂ちゃんはまだ小学生。あまり変なことを意識させるわけにはいかず、さりとて彼女の自室にはいるのを裂けるための、適当な口実も思い浮かばない。それに何より、リビングには外から見える大窓があり、そんなところに通されるのも恥ずかしくて、俺は結局秋穂ちゃんに案内されるまま、彼女の自室に通された。
 秋穂ちゃんの部屋は、いかにも彼女らしい内装だった。ピンクと水色の壁紙に、ベッドもテーブルもクロゼットも、メルヘンチックなデザインになっている。
「えへへ、いらっしゃい。いま、ジュース持って来るから、お兄ちゃんはそこのクッションに座ってて」
「あ、秋穂ちゃん。ちょっと待って」
 俺は、さっそく部屋を出て行こうとする秋穂ちゃんに声をかけ、
「その前に──その、着替えをくれるかな。この格好は恥ずかしいから、出来れば秋穂ちゃんのお父さんの服とか、貸して欲しいんだけど」
「パパのお洋服?」
 秋穂ちゃんは首をかしげ、
「どこにあったかなぁ……今日はお洗濯してないし、パパの洗濯物は、みんなママとパパの部屋にしまっちゃうから……秋穂のお洋服じゃ、ダメ?」
「秋穂ちゃんの……? でも、サイズが」
「だいじょーぶよ。お兄ちゃんなら、着られると思うな」
 無邪気な顔で言われた一言に、俺はうめいた。確かに、小学生としては背が高い秋穂ちゃんと、高校生としては背の低い俺。身長には、あまり差がなかったりするのだ。
 しかし、ついさっき学校でしょう学生風女子制服やらブルマーやらを着せられ、やっとの事で逃げてきたと思ったこの家でまで、女の子の服を着ろというのか。俺はがっくりと脱力した。まるで、のっぺらぼうの怪談のようだ。のっぺらぼうから逃げ出してきた男が夜鷹蕎麦に会い、その背中に話しかける。おいおめぇ、きいてくんな、いまさっき俺、すっげぇ化け物にあったんだ。ああ、怖ぇ。すると夜鷹蕎麦は言う。それは大変でございましたね、ときにお客さん、その化け物って、こんな顔じゃあありませんでしたか──
 俺はいささか現実逃避気味に、そんなことを思いだしてしまう。すると秋穂ちゃんは何を勘違いしたのか、
「大丈夫よ、お兄ちゃん。お兄ちゃんなら、秋穂のお洋服だって絶対似合うから!」
 さらに俺の気を滅入らせるようなことを、言ってのけたのだった。

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